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ゲルマニウムラジオ            [Junior High School Days]


 中学一年のころ、ゲルマニウムラジオ(鉱石ラジオ)といって電源がいらないボリューム調節の無いイヤフォンしか鳴らせないラジオを手に入れて、夜中に布団の中でひっそりと深夜放送の音楽を聴き始めたのが洋楽との本格的な出会いだった。ビートルズのオブラディオブラダやヘイジュードなんかが流れていた。家では音楽が事実上禁止だったので、これは革命的な事だった。

 一度父親に「深夜放送を聴いている」と言ったら、お色気番組と勘違いしたらしくひどく怒られた。しかしオールナイトニッポン、パックインミュージック、セイヤングと深夜のラジオは若者の解放区になっていた。FENもご機嫌な本場モンを流していて、音楽好きにとってラジオが無くては夜も日も明けない時代だったのだ。

 ゲルマニウムラジオは、ダイオードという半導体を使ったシンプルなラジオだ。直径2~3センチの小さな円盤状の同調つまみで周波数を合わせるから、とても微妙だ。しかもAM限定。でも当時FMは無かったので全く問題なし。何百円という小遣いで直ぐ買える、魔法の小箱だった。


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